転職しました: メルペイ -> Ubie ~クセつよ組織を求めて~
表題の通りで、 2021年7月より前職の株式会社メルペイ(メルカリ)を退職して Ubie に転職しました。というわけでいわゆる転職エントリです。
TL;DR
- メルカリ・メルペイに 3 年 10 ヶ月在籍しました
- スキルや経験の幅を持たせたい、サービス初期の雰囲気をまた味わいたくて転職
- Ubie に入社して SWE として働き出して一ヶ月経過しました
メルカリ・メルペイでやってたこと
メルカリには 2017 年 8 月に入社し、約半年間 SRE チームに所属していました。その後メルペイの立ち上げに合わせて異動して 2021 年 6 月末までデータエンジニアをやっていました。本当に数多くの同僚や関係者に恵まれておりました。お世話になった方々ありがとうございました。
メルカリ・メルペイで体験したことは枚挙に暇がなく、約 4 年で体験したことなのかと疑うほどに濃密なものでした。プロ集団の SRE チームの一員として働き、刺激を受けたこと。メルペイの立ち上げ初期メンバーに加わり、大規模な新サービスのローンチに関われたこと。マザーズ上場。社員数の急拡大(自分が入社した頃より最終的に約 3 倍になった!)と多様なバックグランドを持つメンバーが揃い出したこと。大量のデータを取り扱うデータ基盤の構築にリソースを振り切れたこと。
特にデータ基盤の構築は約 4 年の歳月の中で注力していた事であり、成果を Builerscon 2018 LT や ApacheCon NA 2019 で発表させて頂くにも至りました。
メルカリ・メルペイは先日発表があったメルカリShops や、メルコインも手がけており、現状に満足せずに Go Bold に挑戦し続る、刺激の強い環境です。
将来に向けた葛藤
そんな良い環境を手放してまで転職する理由としては、ひとえに自分のキャリアと将来を考えた上で別の道を歩むのが良いと判断したためです。
転職に至るまで以下のような葛藤を抱えていました。
- 自分の年齢と人生を考慮して今もっと挑戦すべきと感じた
- 自分の立場がコンフォートゾーンになってきた
- スタートアップの雰囲気をより感じたくなった
それぞれ分解してみます。
自分の年齢と人生を考慮して今もっと挑戦すべきと感じた
今年で自分は 33 歳であり、今後のライフイベントも考慮するとどこまで自由に挑戦できるか疑問が浮かびます。今このとき、体力や情熱があり多少人生の時間の使い方を自由にできる時により挑戦すべきではないかと感じていました。
自分の立場がコンフォートゾーンになってきた
ありふれた話ですが、自分の立場がコンフォートゾーンになり、新しい刺激が少なく成長をあまり実感できなくなっていました。
メルカリ・メルペイでは主にデータ基盤の開発と運用をやっていました。こうしたいわゆる社内プラットフォームやプロダクト基盤などと呼ばれるシステムの担当分野においては、特定の技術的な問題と挑戦にフォーカスしやすい反面、ビジネス上のドメイン知識の獲得や多様な技術の理解が得難いというデメリットがあると考えます。また基盤刷新や新技術の導入で新しい知識を獲得する機会はあるものの、徐々に強くてニューゲームになり刺激が無くなってくるようにも感じます。自分の直近の実例を取ると、 Apache Airflow や Apache Beam, Apache Spark, Apache Flink を活用したデータ収集基盤の構築や BigQuery による出たウェアハウス提供に従事してきました。他方、連携するマイクロサービスの知識はそれほど身に付かず、 Android, iOS アプリや Web のフロントエンドについては更に距離のある話題になっていました。
前前職まで遡ると、自分のキャリアにおいてプラットフォーム的な役割に振った時間は 8 割ほどを占めています。この方向性を維持するにも別の道を模索するにも、より多様な経験を積んで能力や発想に幅を持たせるべきではないかと考えました。
スタートアップの雰囲気をより感じたくなった
自分がメルカリに入社した頃と比べて社員数は劇的に変化しました。組織は成熟して上場も果たし、仕事の仕方も自分の入社した頃と比較してこなれてきた印象がありました。それに際してどこか「昔はよかった」と感じてしまうシーンが増えてきました。(大抵は思い出を過剰に美化しているかもですが)
考えるべきこと、やるべき仕事が多量にある急成長中のスタートアップでは刺激も多く学べることがあるはずです。自分には今、再びそのカオスだけど喜びが多い環境に身をおくべきなのではと葛藤しました。
Ubie 入社
前述のような葛藤をかれこれ半年ほど続けて、最終的に 2021 年 7 月に医療系スタートアップである Ubie 株式会社に入社する運びになりました。
Ubie は現在ホットな医療という分野での活躍をねらい、また特色のあるというかクセが強い組織や文化を持っており、これが自分が抱える課題を緩和する材料になると感じたためです。
医療 X テクノロジーは挑戦しがいがある
代表の阿部の記事の通り、医療分野においてテクノロジーを組み合わせて解決できる課題があり、挑戦しがいがあります。
「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」ことで救える命、助けられる人々が居るはずです。もっと身近に言うなら将来の自分を救うことにもなりえます。俺もまだまだ若いし放っておけば直るっしょ、という油断をいつまでできるか分かったものではありません。このコロナ禍で、我々は誰しも当事者になりうるという危機感を植え付けられています。医療と将来の健康状態は今改めて我々の目の前に見える壁として立ちはだかっています。
そして課題があるということは、ビジネスチャンスにも満ちていると言えるでしょう。会社の成長に貢献して、対価としての報酬を得る。自分が事業にコミットしている実感が非常に出る状況が揃っていると考えます。
ホラクラシー組織と頻繁な異動
Ubie ではホラクラシーという組織体系を採っています。詳細は以下にまとまっています。個人的に響いた点として、有機的に組織が変化して異動が頻繁に行われていること、個人が複数のロールに紐付き業務を遂行することが挙げられます。(実際、入社して二日目で自分のメンターが異動してチームから居なくなりました。ワロタ、そんなのってアリ!?)
ロールベースの働き方は、現在多様な経験を積んで引き出しを増やしたく感じている自分にとってマッチしそうです。 will/can/must がマッチしそうな環境に身を置き、別の道があれば別のロールを探すこともできそうです。これだけ言うと兼務に近いイメージになりますが、 Ubie のホラクラシーではロールを積極的に抜けていく想定でもあり、機動力高く動いていけそうです。
さて一風変わったそんな組織にジョインして一ヶ月。現在は「生活者とかかりつけ医をつなぐ」為のプロダクト開発のため、ソフトウェアエンジニアとして動き初めています。先日新サービスに関するプレスも打たれました。
関わる技術スタックとしてはフロントエンドで React(Next.js), TypeScript バックエンドでは Kotlin, Spring Boot, GraphQL などで、正直ほとんど触ったことない(特に TypeScript は入社まで触ったことが全くなかった)要素ばかりです。しかしこれもまた良い刺激でありコンフォートゾーンからの脱出が捗ると考えています。
まだまだバリバリのスタートアップである
自分が入社した時点で社員数は 100 名超くらいでした。その中でも Web 周りを触ってるソフトウェアエンジニアに限定すると 15 名ほどと少数精鋭部隊になっています。
twitter.comUbie もエンジニアが少しずつ増えてきたんですが、SWE に絞ると今だに15人くらいしかいない状況です...
— 久保 恒太 / Ubie CEO (@quvo_ubie) 2021年7月6日
世界に羽ばたくヘルスケアプロダクトを作りたい方絶賛募集しているので応募してください!https://t.co/gezcIyiibz
ということは個々人やれることややるべきことは無限にあるわけです。成長できる要素しかないし、このフェーズの雰囲気を味わえることは非常に価値があります。
また会社の規模と事業のフェーズも手伝ってか率直かつ建設的なコミュニケーションが行われています。根回しやプライベートなチャットなど社内政治を避け、かつ同僚にラフにコミュニケーションを取る体制は、自分には快く感じるに加えてバリバリの成長途中感を覚えさせるものになっています。
おわりに
というわけで、
- メルカリ・メルペイに 3 年 10 ヶ月在籍しましたスキルや経験の幅を持たせたい
- サービス初期の雰囲気をまた味わいたくて転職
- Ubie に入社して SWE として働き出して一ヶ月経過しました
というお話でした。今後ともよろしくお願いいたします。また本記事がなにかの参考になれば幸いです。
もし本記事を通して Ubie にご興味を持っていただけた方がいらっしゃいましたら、採用ページあるいは僕に直接ご連絡いただけると幸いです!あんまり興味を持った訳じゃなくて最近どうなの?って話でも振って頂けると喜びます。
先述の通り Ubie ではまだまだメンバーを募集しており、更にプロダクト開発を邁進していきたい状況です。SRE やデータエンジニアについては固有の JD があり、
Web 周り触ってるソフトウェアエンジニア(僕の今の本業はここ)についてはこちらになります。